細胞と同じやうに、言葉もまた毎日慈しみ世話をしてやらなければやがて枯れてしまふ。ポーランドに来て一週間ほどになつた時、どことなく言の葉が萎れてきたやうに感じた。これは一つには會話しかしてゐなかつたためであると思はれる。ある夜スタニスワフ・バランチャクの詩の朗讀會があつて、それ...
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新論説集「マージナリア」運営委員会編集部です。もういい加減、この冒頭で季節を確かめるのにも飽きてきた頃ですが、しかし春の訪れはひとつひとつ確かめていく趣があるので良いですね。この頃は霞が立つので、電車の窓から富士山の見える日が減ってきたように感じます。 第19回...
新論説集「マージナリア」運営委員会編集部です。春一番も吹き、すっかり季節は移ろおうとしています。花粉も飛び始め、体調管理に気を付けたい時期ですね。私はなんだか分かりませんが胃腸炎に罹り、数日苦しんでおります。皆様もお気を付けください。 第18回の今回は、Simo...
新論説集「マージナリア」運営委員会編集部です。年の瀬いかがお過ごしでしょうか。すこし前のことですが今年の漢字が「税」と発表されました。「税」ではなんとも 味気ない気がしますが、皆様にとってはどのような一年だったでしょう。 第11回の今回は、 三村一貴 (...
新論説集「マージナリア」運営委員会編集部です。列島各所の豪雪をニュースに聞き、穏やかならぬ冬をひしひしと感じております...。皆様の御無事をお祈りします。 第10回の今回は、 宮田晃碩 (みやたあきひろ, Akihiro Miyata)『待続――持続の代わりに』 ...
新論説集「マージナリア」運営委員会編集部です。めっきり冷え込んでまいりましたが皆様いかがお過ごしでしょうか。(私は風邪を引いておりました...) 今回から第22回まで、 第3号 より「前号への評」を掲載いたします。 第2号 には多くの力作が収録されただけに、それ...
ライン川の向かう岸からワルツが聞こえる。コントラバスの唸り聲は途切れ途切れに、ヴァイオリンの響きはくぐもり、フルートは潑溂と鳴り渡る。これは『アーシャ』の一場面である。 その風土から自然と聞こえてくる音樂があるやうだ。鳥が囀りを、木が葉擦れを、水がせせらぎを持つてゐるやうに、...
人生の中で忘れえぬ一時期といふものがあるのだらう。しかしその時期の前と後とで自分に變化があるとは限らない。『貴族の巣』のラフレツキーは、物語の終つた後、以前の人生に戻つて行つたと思はれる。『父と子』のアルカージーは結局善良なる紳士として死んでいつたであらうし、『アーシャ』の語り手...
東京國立博物館の東洋館には現在明代の書が展示せられてゐる。そ の中でも陳烈といふ人物の書は、文徴明死して後に没落の道を辿つ た呉派の殘照を見るやうで興味深い。字の形は文徴明や祝允明とさ ほど變はらないのであるが、構成及び雰圍氣が弛緩してゐる。その 原因としては色々考へられる。一つ...