(著作者:Luxt Design)
こんにちは。宮田です。
みなさん、家族について考えたことはありますか?
いや、分かっていてわざとらしく疑問文にしているのです。家族について考えたことがない、という人はおそらく一人もいないのではないかと思います。
同じようなところに住んでいれば、だいたい同じような家族があり、同じような家族観を持っている、かもしれません。逆に国が違えば、さらに宗教・文化が違えば、家族観は随分違うだろうと思われます。
しかし同じ日本に住んでいるといっても、家族に関する経験はさまざまでしょう。ひょっとすると実際以上に「同じだ」と思いこんでいるかもしれません。あるいはまた国や文化が違っても、「家族」というものに共通する何かが、あるのではないでしょうか。
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冒頭に挙げた写真は「家族 フリー素材 画像」と検索して適当に持ってきたものです。
――なんだか居心地が悪くありませんか。
この写真が居心地悪い、と言っているのではありません。写真は気持ちのいい家族像を写し取っています。
しかし、正直に言うと、この記事を書いている私に対して、なんだかムッとしませんか。「家族」といってきれいな家族の理想像のようなものが持ってこられることに、違和感を覚えませんか。
「家族」という言葉がなんらかの「理想」をつねに伴っている、このことはきっと事実です。理想があるから、家族というものが現実に可能なのだと思います。
しかし、その理想を押し付けられると、息苦しさを感じてしまう……こういう感覚はきっと、誰にも共有されるのではないかと思います。
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10月発行予定の『新論説集「マージナリア」第5号』では、国際交流企画として「家族」というテーマで寄稿を募りました。海外から、日本から、あわせて9本の文章をお寄せいただきました。
これをより実りある「国際交流」にするため、集まった文章への感想を含め、思ったこと、自分の考えることを話し合おう、という会を10月7日(水)に開きます。
場所の詳細は未定ですが、19時から、東大駒場キャンパス周辺で開く予定です。
興味のある方はご連絡いただければ案内いたしますので、facebookのイベントページまでお願いいたします。お時間ありましたらどうぞお越しください。参加費などは特に必要ありません。
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家族について話す、というのは難しいものです。どうしてもプライヴェートな話題になります。どうすれば自分自身の経験を、もっと広く意味を持った「語り」にもたらすことができるか、模索できればと思います。
こういう課題そのものは、おそらくどんな場面でも必要なものだと思うのです。
(宮田)
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